NISHIO GARAGE


Release 2003         

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2003 Vol. 15


2003アルペンワールドラリーミーティング

 

出場者もファンも思う存分ラリーに浸った2日間

 

〜ペター&インプレッサWRC2003が世界一の走りを披露〜

 

 

3月に群馬・埼玉エリアで開催予定だった日本アルペンラリーは中止になってしまったが、東京近郊での国際格式ラリー継続を熱望する声は高く、なんとかそれに応えようという努力が今年はこんな形で実を結んだ。開催場所の群馬県新治村の群馬サイクルスポーツセンターは、全日本ラリーでも実際に競技に使われており、これまでのインプレッサミーティングやラリーフェスタなどとは違った本格的な走りを見てもらうこともできる。しかもコースの雰囲気は林道そのものだ。

 

 112223日ともイベントの構成は同じで、午前中に林道コースでSS1とSS2が行われ、お昼休みはWRCを戦うペター=ソルバーグ&フィル=ミルズと、新井敏弘&トニー=サーカムのトークショー。午後はSS3を走り終えると、抽選で選ばれた幸運な1名ずつをペターのインプレッサWRC2003と、トシのグループN仕様インプレッサに乗せてSSのコースを走る。

 

 ただし、SSといっても形だけでタイム計測はない。それがちょっと残念だが、その代わり、いつもとはちがって舗装でもクルマを振り回してドリドリできる。さらに今回はもうひと工夫加えられていて、SSをいったんフィニッシュした直後にデモランエリアが設けられた。林道SSでは本番のラリーと同じように渋く走ったドライバーも、デモランエリアではドーナツやドリドリを見せてくれる、という仕掛けになっている。

 

 過去のインプレッサミーティングでは度肝を抜くパフォーマンスを見せてくれたペターだが、今回の林道では「速さ」を追及した(らしい)。そういえばウォームアップも真剣そのものだった。林道で見た人の話によれば、「クルマを全然振り回さなくて地味だったけど、メチャクチャ速かった」そうだ。他の選手はクルマが全然ちがうので、「速さ」ではどうしても見劣りしてしまうが、それでも、そのクルマなりの全開走行を見せるべきだと考えた西尾のようなドライバーもいれば、勝田は思い切りハデなパフォーマンスで観客を沸かせたりと、それぞれのちがった個性がまた、見る人を楽しませたようだ。

 

 出場選手にとってペターの走りを見る唯一のチャンスは、SS3終了後の同乗走行。それも、本当に見たい林道の高速コーナーまでは行く時間がないので、フィニッシュ直前のシケインとそれに続く左ヘアピンだけ。土曜日の同乗走行では、ペター&インプレッサWRC2003はこの部分をごく普通にこなしたが、それでも、そのスピードは 出場選手たちを驚愕させるにじゅうぶんだった。

 

そして日曜日。SS3とそれに続くデモランを終えた選手たちがSSフィニッシュ付近で見守る中、昨日と同じように、インプレッサWRC2003が最後の左ヘアピンに差し掛かった。が、次の瞬間、クルマは左ではなく右に頭を振り、狭いスペースでクルクルと2回転。周囲に陣取ったギャラリーがわっと両手をあげて喝采する。そしてフィニッシュ標識を通過した直後にまた、インプレッサWRC2003は狭いコース上で360度ターンし、さらに、STOP地点でも止まることなく、そのままデモランエリアに突入した。ついにペターの本領発揮。猛烈なタイヤスモークをあげて激しいスピンをあちこちで繰り返しながら、ずらりと並んだラリーカーの列に近づくと、最後はスライドをぴたりと停めて所定の位置におさまった。そしてすぐにクルマのドアが開き、ペターが現れたかと思うとピョンとボンネットに飛び乗り、「ウォー」と叫んで両手を突き上げる。会場はもう興奮のるつぼで、観客全員が一斉に両手をあげて「ウォー」と応じた。

 

 出場者全員の記念撮影の後、15号車から1台ずつ退場してお祭りは終るが、興奮さめやらぬ観客は、歓声をあげ手を差し伸べて、すべてのクルーを熱狂的にねぎらった。もちろん、選手たちもみんな、こんなに熱く応援してくれたファンと、この素晴らしい機会を提供してくれた主催者に対して、感謝の気持ちでいっぱいだったにちがいない。

 

 さて、皆様1年間お疲れ様でした、という挨拶の前に、西尾にはあと一仕事残っている。大阪・舞洲でのスバルスポーツミーティングだ。今年は、「モータースポーツ版K1」とも言うべき、異種カテゴリードライバーによるインプレッサワンメイク勝ち抜きスーパーSSが復活する。この競技(?)ではまだ優勝経験のない西尾が、積年の鬱憤を晴らすことができるかどうか、そして、初出場の清井がどこまで勝ち抜くか。12月14日の湾岸バトルに、乞う、ご期待!

 

 

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