NISHIO GARAGE


Release 2004     

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2004  Vol. 12


JAFカップダートトライアル

 

大竹公二がN4インプレッサで総合V

〜西尾はマーシャルとしてラリー車でコースクリア〜

 

11月14日に大阪府・プラザ阪下で行われたJAFカップダートトライアル2004で、ニシオガレージインプレッサを駆る大竹公二選手がN4クラスを制覇。しかも、Sクラス、Dクラスをもしのぐ総合1位のタイムを記録し、1ヒート目、2ヒート目の両方を1分9秒台に乗せたのは大竹選手ただ1人という快挙で、優勝に花を添えた。

ニシオガレージインプ軍団
 JAFカップダートトライアルは、全国の地区選手権シリーズの上位選手を集めて行われる。N4クラスでは大竹選手のほか、ともにインプレッサGDBに乗る高橋卓矢選手、人見浩三・雅子夫妻(夫婦で一台ずつ!)が、西尾の主宰するクラックショットレーシングチームからエントリーした。N4クラス出走13台のうちインプレッサはこの4台のみで、すべてニシオガレージでメンテナンスしているものだ。

 また、昨年末に2002年の清井インプレッサを購入し、今年東北地区選手権のS3クラスチャンピオンとなった猪俣浩一選手が宮城県から、そして、北海道のオートスポーツランドスナガワで西尾の走りを見て「一目ぼれした」という林宏明選手が、はるばる海を越えてやってきた。猪俣選手とともに遠征してきたS2クラス發地浩秋選手のアルトも含め、合計7台のサービスをニシオガレージが引き受けることになり、日頃ラリーで西尾のサービスをしているメンバーも総動員。サービステントは、さながら「ニシオガレージ2004年打ち上げ会」の雰囲気になった。

 今回は西尾もマーシャルカーとして運営協力を依頼されており、競技開始前に前走を務めることになっている。リストリクターのために最高出力は市販状態より50馬力ほども落ち、車重もかなり重いラリー車は、ダートラN4車と比べても目に見えて遅い。それを嫌って、西尾は当初、「ワシはコースクリアするだけやからゆっくり走る」と言っていたが、主催者のホームページで宣伝され、DJに盛り上げられては、走らないわけにはいかない。マジメに全開走行して模範を示した。

 西尾のタイムは、車載ビデオによれば1分10秒台。西尾自身のできばえや、今後の路面状況の推移、N4車のポテンシャルなどを考えると、優勝タイムは10秒を少し切ると予想される。N4クラスでは大竹選手を含めた4名が優勝候補と目されていたが、第1ヒート、大竹選手は西尾から伝授された攻略法を忠実に再現する走りで1分9秒198をたたき出し、クラス、総合ともに1位のタイムを記録した。「曇りのち雨」という天気予報が当たるのか、空模様が怪しくなり、西尾は、「さあ、大竹くんのためにみんなで雨乞いでもしよか」と言い出す。

 曇り空のもと、第2ヒート開始。いや、その前に西尾の前走だ。スタート直後はうまく走れたが、途中では5速に入れるつもりが3速に入ってしまうシフトミスや、スラローム区間で「突然ステアリングが重くなった」というトラブル、さらに路面の悪いところでアクセルを抜いたこともあり、タイムは1分11秒台。あちこち掘れて路面が悪くなっているので、N4クラスの出走順ではタイムを縮めるのは難しいかもしれない。

 こうして第2ヒートはほとんどの選手がタイムを落とす中、大竹選手はただ1人ふたたび9秒台の総合トップタイムを出す絶好調さで、今年最後の公式戦出場を完璧な勝利で締めくくった。なんと、前日の公式練習を含めて、この2日間で4回このコースを走り、すべて9秒台(しかもアクシデントなし)という大竹選手に、「一体どうしたん?」と西尾もビックリ。

オトナになった人、ならない人
 というのも、大竹選手といえば、昔からセンスはいいがすぐにクラッシュする悪癖があり、その頻度たるや1年に1回以上。昨年夏にニシオガレージでGDBを製作して久々に競技に復帰し、今年は全日本ダートトライアルシリーズ開幕から順調に入賞を重ねて「もうあの病気は治ったのか」と思われた矢先、やはり8月の練習会でクラッシュして全損にし、急遽GDB−E型を購入して9月に復帰した。しかし、最終戦の3日前にまたもや転倒。なんとか全日本全戦参戦は果たしたものの終盤2戦は調子を崩してシリーズ6位以内入賞は成らなかった。このJAFカップの結果を評して大竹選手自身は、「オトナになったから」と言っているが、さて本当にそうなのかどうか。

 S3クラスでは猪俣浩一選手が2本目に大幅にタイムを縮め、初めてのコースで4位入賞と大健闘。S3クラスただ1台のインプレッサでランサー軍団に一矢報いた。今回の大会では、N4クラス、S3クラスに出走したインプレッサは合計5台で、すべてニシオガレージ製。ついでに言えば、今回サービスクルーとして参加したうち5名もインプレッサに乗っている。

 残念ながら北海道の林選手(ランサー)は入賞ならなかったが、西尾のプラザ阪下でのインカー映像をダビングしたビデオテープを「宝物です」と言って喜んで持って帰った。「特にモータースポーツに興味があったわけではなかった」1997年の8月、たまたま見に行ったオートスポーツランドスナガワの全日本ダートラで西尾の走りを見て感激したという。例の、西尾が北村和浩のチャンプ獲得をアシストするつもりが間違って優勝してしまったあの走り(Q&A No.118)に、心を奪われた人がここにもいたわけだ。本来の目論見はハズレたが、こういう効果もあったのだから、何事も一面だけ見て評価すべきではないということか。

 心配された天気も終日もち、しかもホコリはたたず、数日来の暑さはなく、かといって冷え込みもせず、ダートラをする(観る)には快適な一日だった。大竹選手がオトナになった(?)ことを喜びつつ、自身は久々のダートラ走りをけっこう楽しんだという西尾。しかし、こういうことがあると必ずいつもそうするように、早くも、「来年もまたゼロカーで走らせてもらおう。そのときは・・・」とタイムを縮めるための秘策を練り始めた。・・・まだオトナになりきれてないのは、いったい誰なんでしょうね?