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Release 2007         

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2007 Vol. 10 issued Oct. 29


世界ラリー選手権第14戦 Rally Japan

 

全開男が成長の証を見せた3日間

 

〜  挑戦2年目は前回を上回る総合13位、グループN6位でフィニッシュ 〜

 

  北海道・十勝地方を舞台に世界のトップドライバーが集うWRCラリージャパンに、今年もアーレスティラリーチームから参戦した北村和浩は、初挑戦の昨年を上回る総合13位でフィニッシュ、ラリードライバーとしての一層の成長を、多くのファンに強く印象づけた。

 昨年よりも開催時期が約2か月遅れた今回、現地はすでに初冬のおもむきで時雨が降りやすく、また、一度ウェットになった路面は容易には乾かない。

 幸い、ラリーが行われた3日間は平年よりも冷え込みがゆるく、比較的しのぎやすい気候ではあったが、金曜日夕方から土曜の朝まで降り続いた雨がレグ2を極度に難しいものにしたようだ。ワークス勢の多くがこの日に戦列を去り、P-WRC勢では 、前日に新井敏弘がレグリタイアした後トップを争っていた奴田原文雄も、レグ2でラリーを終えてしまった。

 このラリーが2度目のWRC挑戦となる北村和浩は上々のスタートを切り、奴田原を除けば全日本ラリー勢トップでレグ1を終了。 帯広に戻ってすぐのスーパーSSでガードレールにぶつかるという失敗はあったが、もちろんクルマはサービスで無事に修復された。

 路面コンディションが難しくなったレグ2では、ベテラン石田雅之の後塵を拝したが、今年度全日本ラリーチャンピオン勝田範彦に対しては、 最初から最後までリードを保って走りきった。

 最終ステージとなった帯広のスーパーSSでは、勝田対北村という夢のカードも実現。すべてのプレッシャーから解放された北村は、勝田を1.3秒差に退けるとともに、自身初めてのグループNベストタイムを記録し、 ファンの熱い声援に応えた。

 この結果、北村はノンプライオリティ部門のスバルユーザーではトップの成績でフィニッシュ。今年も設けられた久世隆一郎アワードを2年連続で受賞した。

 「2回目の今年は、かなり精神的に余裕を持ってラリーに臨めたので、そのぶん走ることに集中できたと思う。サスペンションはセッティングに苦しんだが、最後の最後まで努力した。やるだけのことはやったという思いが自信になったのか、今回は最初から全開で行くことができたし、タイムも良かった。とても気持ち良く走れて、その勢いで最後まで行けた感じがする」と北村は言う。

 無我夢中のうちに終わった昨年とは違い、クルマの仕上がりにもドライビングにもノート作りにも自信を深めた今年のラリージャパン。しかし同時に、新たな課題も見えてきたようだ。ラリードライバーとしてまた一皮むけた北村が、今もっとも欲しいのはラリーでの初勝利だろう。全日本ラリー最終戦・新城ラリーがその目標達成の場とならんことを。