NISHIO GARAGE


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Vol. 8 issued August 27


全日本ラリー選手権第7戦Rally in Akaigawa

 

北村、終始攻めきれず4位でフィニッシュ

 

〜  チャンピオン争いは今季3勝目の勝田範彦が断然有利に 〜

 

 全日本ラリーサーカスが2年ぶりに訪れた北海道・赤井川村は、まだ8月下旬というのに早くもナナカマドが赤い実をつけ、空にはうろこ雲が広がる気候となっていた。

 

 10年前からこの地で開催されてきたラリーは、今年はじめて「キロロ」が名称から落ちたものの、リゾート施設キロロを拠点とするコースレイアウトはほぼ従来どおり。総延長約300kmというコンパクトな行程に100km以上のSSを含むスプリントイベントだ。

 今回使用された林道は、キロロトラバースとブルックトレイルの2本だけながら、これらはいずれも道幅が狭く、高速な部分と低速な部分が不規則に混在し、クレストやうねりがそこかしこにあるうえに 、路面は砂泥質、赤土、岩盤にガレ場とまさに千変万化。比類なくトリッキーで完走率も低く、全日本シリーズの中では最も難しいラリーの一つと言えるだろう。

 先月の第6戦でラリー参戦初勝利をあげたばかりの北村和浩だが、ここキロロでは2000年に初めてラリーで表彰台に上り、2006年にはラリーでの初ベストタイムも記録している。難しいと言われるキロロは、彼にとってゲンのいい コースなのかもしれない。前戦に続く2連勝を期して、サスペンションエンジニアはさらなる改良品を用意した。ラリーウィークの木曜日にオートスポーツランドスナガワで、まる一日を費やしてさまざまな仕様を試した北村は、自身も納得する仕上がりで赤井川に入ったはずだった。

 しかしSS1での北村のタイムは、ベストタイムの勝田範彦から7.2秒も遅れる5番手と精彩を欠いた。ラリーが進んでも調子は上がらず、SS4終盤では右タイトコーナーを曲がり損ねて左リヤをアウト側の土手にぶつけ、その反動でスピンして右リヤタイヤを溝に落としバーストさせるという始末。ここでの遅れも響いて、セクション1が終了した時点ですでにトップ奴田原文雄には約1分もの差をつけられて8位に沈んでいる。

 北村は「うねりの大きい場所でクルマが暴れる」とこぼす。実際、熟成されたGDBで出走している勝田でさえも「落ちないで道の上にいるのがやっと」と言うほどで、SS内でカメラマンが撮った連続写真では、奴田原のクルマが誰のものよりも激しく踊っていた。誰もがこの高速3次元の硬質路面と必死で格闘していたのだ。
 
 北村をよそにトップグループは僅差の戦いを繰り広げていたが、1日目最後のSS7キロロトラバースでラリーの趨勢が決定的になった。奴田原がセカンドベストの勝田に17.3秒もの大差をつけるラップを刻んで首位の座を磐石にするいっぽう、そこまで奴田原とつばぜり合いを演じていた大嶋治夫がバーストのため4分も遅れてトップ争いから脱落、また石田正史もブレーキホースが切れて1分を失った。この結果、レグ1を終えて1位奴田原、2位には33.1秒差で勝田、さらにそこから22.2秒差で田口幸宏と、上位のタイム差は大きく開いた。

 明けて2日目。競技開始直前に雨が降り、キロロの林道はさらに難しさと過酷さを増したようだ。この日5位でスタートした29歳の桑田幸典・ランサーエボ7が、SS9でバーストのため30秒近く遅れ、SS10では田口がデフトラブルでリタイア。サスペンション仕様を変更していくぶん安定感を取り戻した北村は、SS11で桑田を捉えて5位に浮上した。

 そして迎えた最終SSで、なんと2位に38秒もの差をつけていた奴田原がコースアウトしてリタイア。この結果、勝田がはからずも今季3勝目を手に入れ、チャンピオン争いで圧倒的優位に立つこととなった。第5戦から参戦して2戦連続3位に入った岩下が、一つ順位をあげて2位でフィニッシュ。ブレーキホース修復後もさまざまなトラブルが出た車両を、なだめすかしつつ最後まで走りきった石田正史が3位を得て、北村はそれに次ぐ4位でラリーを終えた。
 

Photo Album

 

競技結果(完走18台/出走32台)

総合順位

クラス順位

クルー

車両

合計タイム 1位との差

1位

JN4-1位

勝田範彦/保井隆宏

ラック名スバルSTi DLインプレッサ

1:29:49.5

 

2位

JN4-2位

岩下英一/高橋昭彦

IRS GAM ADVAN ランサー

1:30:25.5

0:36.0

3位

JN4-3位

石田正史/澤田茂

DL テイン マルシェ ランサー

1:30:41.7

0:52.2

4位

JN4-4位

北村和浩/竹下紀子

アーレスティDL・KYB インプレッサ

1:31:19.8

1:30.3

5位

JN4-5位 桑田幸典/井川宏美 DL・IDI・KYBランサー 1:31:24.6

1:35.1

6位

JN4-6位

秋葉貴之/瀧正憲

CMSC カマタスポーツランサー

1:33:53.3

4:03.8

 

Date

2008年8月22日〜24日

Weather

レグ1晴れ、レグ2 雨のち曇り

Place

北海道赤井川村・ キロロ マウンテンホテル前駐車場スタート&フィニッシュ

Data

SS13本、SS総距離108.74km グラベル、ドライ〜セミウェット

Results

全SSのタイム一覧表ファイルは、JRCAホームページのイベントレポート欄からダウンロードできます。