NISHIO GARAGE


Release 2009

 

 

Vol. 1 issued April 14


全日本ラリー選手権第1戦ツール・ド・九州 in 唐津

 

Dr.松岡、Co-dr.木村で全日本ラリーに参戦

 

〜  2009年全日本ラリー開幕戦に出場、デイ1で5位につけるもマシントラブルでリタイア 〜

 

 過去20年以上にわたりラリーのプロとして「優勝」と「チャンピオン獲得」を第一の目的に全日本ラリー選手権を戦ってきたニシオガレージ。その歴史を知る人から見れば、今年の活動は少し違った意味を持つものに見えるかもしれない。たしかにドライバー松岡孝典とコドライバー木村裕介の能力は未知数であり、西尾雄次郎監督も即座に結果を求めてはいない。しかし、自らの手になるインプレッサGRBを彼らに託した以上、その期待の大きさはおのずと想像できるだろう。

 2009年全日本ラリー選手権シリーズは、過去3年と同じく佐賀県・唐津市でその幕を開けた。「100年に一度の大不況」の中でのラリーは、土曜日の朝にレッキを行い、その夕方にスタートするという効率的なスケジュール。デイ1は約12kmのSanpouのステージを2度走るだけという単純な構成だ。

 まずディフェンディングチャンピオン勝田範彦が順当にSS1を制した。過去3年間、ここ唐津で勝田とのマッチレースを繰り広げた北村和浩がダートトライアルに専念するため不在となった今年、2番手には過去3年連続3位だった石田正史がつける。3番手には全日本ラリー史上最多の王座獲得を誇る奴田原文雄。4番手には、この地域が七山村であった頃から他の追随を許さない速さで「七山エンペラー」と呼ばれる榊雅広。榊はJN3とJN1.5を圧倒的強さで制覇して、今年10年ぶりに最大排気量クラスに戻ってきた。そして5番手には一昨年の唐津で石田正史と最後まで激しく3位を争った横尾芳則と、いずれ劣らぬ強豪が上位を占める。松岡が久しぶりのラリーをそれに続く6番手でスタートしたのは、上出来と言えるだろう。

 松岡は2006年から全日本ラリーへのスポット参戦を開始したものの、プライベート体制のためクルマを壊して活動休止というパターンを繰り返してきた。5戦に 出場したうち4戦で完走した2007年は総合ランキング8位に入ったが、2006年も2008年もエントリー1戦目でクラッシュし、結局その後は出場できずに終わっている。まず完走して経験を積むことから始めなければならないが、西尾監督は「単に完走するだけでは意味がない」と厳しい。自分の限界まで攻めつつ、クルマを壊さずに走りきることを要求する。それに応えるには、常に自分自身を客観的に見ることができるようにならなければならない。

 同じコースのリピートとなったSS2は、松岡も木村も「かなりタイムが上がったに違いない」と思ったのに実際は1.1秒しか縮まらず、自分たちの感覚や技術がまだまだだということを痛感したという。しかし榊がターボトラブルで戦線離脱したため、デイ1を終えての総合順位は5位。デイ2は、横尾に抜かれて一つ順位を落とした元チャンピオン奴田原の次の出走順となる。トップドライバーたちの近くでラリーを戦うことは、今後に向けての貴重な経験となるはずだ。


 しかし、その機会はたちまち失われてしまった。デイ2しょっぱなのSS3でエンジンからオイルが噴き出し、SS3を終えたところでリタイアせざるを得なくなった。1日目を終えたとき、松岡が「走りきって、少しでも何かを持って帰りたい」と、この位置で走れることに大きな希望を持っていただけに、「2日目も走らせたかった」と西尾監督は無念さをにじませた。

 ラリーのほうは、勝田がSS4のベストタイムで磐石の体勢を築いた後は、2位以下との差を見ながら余裕で勝利をおさめた。SS5以降は石田正史、横尾、奴田原が入れ替わりでベストタイムを記録し、2位横尾、3位石田正史、4位奴田原で決着。上位争いに絡んでくると予想された昨年総合ランキング5位の石田雅之や元ジムカーナチャンピオンの古谷哲也は、ランサーEvo10の開発がまだ充分でないのか、それぞれ8位、9位という結果に終わった。

 第2戦は松岡が大学時代を過ごした京都が舞台だが、今年は新コースも加わって、ペースノート作成やドライビングにおける真価が問われることになる。そこでトップドライバーたちにどこまで迫れるか。彼らの成長を少し長い目で見守りたい。

 

Photo Album

 

競技結果(完走37台/出走45台)

総合順位

クラス順位

クルー

車両

合計タイム 1位との差

1位

JN4-1位

勝田範彦/保井隆宏

ラック名スバルSTI DLインプレッサ

50:00.2

 

2位

JN4-2位

横尾芳則/安東貞敏

POTENZA KYB WM CT9A

50:12.5

12.3

3位

JN4-3位

石田正史/澤田茂

DL テイン マルシェ ランサー

50:17.4

17.2

4位

JN4-4位

奴田原文雄/佐藤忠宜

ADVAN−PIAAランサー

50:20.4

20.2

5位

JN4-5位 吉澤哲也/井手上達也 セーフティ21 ランサー 51:08.3

1:08.1

6位

JN4-6位

福永修/奥村久継

ハセプロ・CMSC・SDFランサー

51:17.4

1:17.2

 

Date

2009年4月11日〜12日

Weather

デイ1 晴れ、デイ2 晴れ

Place

佐賀県唐津市・ 唐津神社スタート&松浦河畔公園国際交流広場フィニッシュ

Data

SS8本、SS総距離59.42km  ターマック、ドライ

Results

SSの リザルトがツール・ド・九州 in 唐津公式ウェブサイトに掲載されています。

全SSのタイム一覧表ファイルは、JRCAホームページのイベントレポート欄からダウンロードできます。